一体一人の子供が幼稚園から大学を卒業するまでの教育費はいくらかかるのでしょうか?
どんな家庭を築きたいのか。
夢と期待も膨らみますが、実際に将来の準備をする必要があります。
この記事を読めば、子供の教育にかかるお金の目安がすぐにわかります。
子供の進路に合わせてシミュレーションしています。
さらには貯金の計画の立て方もご紹介しています。
時間を味方に計画的に貯めていけば、急激に家計の負担が増える可能性が抑えられることでしょう。
1章 幼稚園から大学までの教育費の目安はいくら?
教育費にかかるお金は、子供の進路によって大きく変わります。
【公立】と【私立】とでは、教育費に大きな違いが出てきます。
例えば、
幼稚園から高校まですべて公立の場合、
教育費は約540万円、すべて私立の場合は約1800万円かかります。
幼稚園から大学まですべて公立(国立)で進学した場合、
総額は約1000万円。
幼稚園から高校までは公立で、大学のみ私立(自宅通学)の場合は、
約1300万円ほどかかります。
子供の教育費は、3歳ぐらいになれば幼稚園、7歳で小学校、13歳で中学などと入園・入学の
時期が決まっていますので、ある程度教育費の目安をつけておくことで、計画的に貯金をすることができます。
1-1. 学校種別による教育費
幼稚園から大学まで各教育機関ごとの教育費用の特徴をまとめてみました。
幼稚園の教育費
文部科学省の統計によると、幼稚園は公立が少なく、約80%が私立に通っているようです。
年間の教育費は、
私立で48万2千円、公立は23万円4千円と私立は公立の約2倍かかっています。
各自治体では、私立幼稚園に通わせている家庭の負担を軽減するために補助金を出していますが、給付金額は自治体によって様々です。
小学校の教育費
小学校では、公立に通うのが一般的で、私立に通う割合は約1%です。
公立では年間32万2千円かかるのに対し、私立では習い事や塾にかける費用も多くなり、152万8千円かかります。
公立小学校にかかるお金は主に給食やPTA会費。
高学年になると社会見学や修学旅行などの費用がかかってきます。
また、学校以外の費用では、低学年のうちは習い事、4年生・5年生の高学年から塾に通い始める子が増えるようです。
中学校の教育費
中学校も公立に通うのが一般的で私立に通うのは約7%です。
公立中学校では、クラブなどの部活代が加わります。
所属する部活によっては、ユニフォーム代や合宿費や合宿のための交通費などがかかります。
年間の教育費は公立では47万9千円。
私立では132万7千円と公立の約3倍もかかっています。
私立中学校では、学校が遠方なら通学交通費もかかります。
また、塾・家庭教師代の学校以外の教育費の他に、携帯電話代なども必要になります。
高校の教育費
高校になると、私立に通う割合は約30%と増えます。
年間の教育費は塾・家庭教師代も含まれ、公立で45万1千円、私立で104万円です。
私立高校は、修学旅行は海外に行くケースも増え、公立より出費が多いのが特徴です。
高校授業料は国や自治体の制度で公立はほぼ無償化。
私立も公立と同額の助成金がでています。
高校は中学校より塾代が増え、大学受験費用も大きな出費となります。
幼稚園から高校卒業までの教育費まとめ
ここでは幼稚園から高校までの教育費を表にまとめました。
内訳としまして、「学校教育費」、「学校給食費」、「学校外活動費」となっています。
「学校外活動費」とは塾や家庭教師代の費用や習い事などの費用です。
データを見ると私立の方が公立より教育費が高いですが、学習期間の長い小学校6年間の総教育費は私立の場合は公立の4.7倍になっています。
次に、教育費の貯金や計画が立てやすいように各学年別の教育費の総額もご覧下さい。
教育費が公立で最も多いのは、中学校第3学年の約57万1千円です。
一方私立では、小学校第1学年の約184万3千円となっています。
幼稚園~高校までの教育費 【公立 vs 私立】
幼稚園から高校卒業まで全ての期間が公立の場合と、私立の場合とでは教育費はどれぐらいちがうのでしょうか。
全ての期間、私立を選んだ場合は公立の3.2倍の教育費がかかります。
大学の教育費
大学は高校時代とはケタ違いに教育費がかかります。
入学費用では、国公立大学の入学比ゆは69.2万円、私立大学の文系で92.9万円、理系87万円となっています。(平成29年度教育費負担の実態調査結果:日本政策金融公庫データ)
年間の教育費は次のようになります。
【年間在学費用】
・国公立大学:108.5万円
・私立文系:161.3万円
・私立理系:180.2万円
大学の教育費は、これまで貯めてきた貯金や学資保険をあてることになります。
また、運転免許取得費用や就職活動費用もかかりますので、教育費以外の出費も多くなります。
≪自宅通学 VS 自宅外通学≫
大学の教育費には、教育費の他に通学費、食費、住居・光熱費、保健衛生費、娯楽・嗜好品費等が含まれます。
大学を自宅通学と一人暮らしで部屋を借りる自宅外通学とでは、自宅外通学の方が約400万円も多く教育費が必要です。
※文献:日本政策金融公庫「平成29年度 教育費負担の実態調査」
1-2. 進学コース別の教育費
幼稚園から高校卒業までは公立で、大学から私立のコースを選ぶ家庭も多いようです。
進学コースのパターンをいくつか想定しトータルどれぐらいの教育費がかかるかまとめてみました。
2章 人気の習い事と費用
自分の子供には、色々な経験をさせ感性豊かで健康に育ってほしいものです。
2章では幼稚園、小学校で人気の習い事とその学習費についてご紹介したいと思います。
まずは株式会社リクルートマーケティングパートナーズが運営する「ケイコとマナブ2017年子供の習い事ランキング」のアンケート結果を見てみましょう。
2-1. 人気の習い事ランキング
【今、習っている習い事ランキング】
出典:株式会社リクルートマーケティングパートナーズ
http://www.recruit-mp.co.jp/news/pdf/20171005_02.pdf
人気を集めた1位の「水泳」は、習い事をしている子供の4割以上が習っていると回答しています。
人気の理由は、心肺機能の強化や体力づくりができること、学校よりしっかり教えてもらえる点が、選ばれている理由のようです。
学年が上がるにつれ学習系の習い事が多くなり、「体操」の順位が下がり、「その他のスポーツ」が順位が上がり各スポーツ種目へと多様化しています。
2-2. 習い事の費用の目安
次に人気の習い事が実際どれぐらいの費用がかかるのか調べてみました。
なお、入会金は含まれておりませんので、ご注意ください。
入会金の相場は、5,000円~10,000円ぐらいとなっています。
≪水泳≫・・・約8,000円
■コナミスポーツクラブ本店西宮アネック
http://information.konamisportsclub.jp/004064/charge.html
◎体験レッスン有り(1,080円)
≪英語・英会話≫・・・約8,000円
■ECCジュニア
◎無料体験レッスン有り
≪リトミック≫・・・約7,000円~8,500円
リトミックとは、身体を使って音楽を楽しむ情操教育です。
音楽に合わせて手遊びや体操をしたり、楽器を鳴らすなど体験を通じて感性と運動能力が養われます。
■カワイ音楽教室
◎無料体験レッスン有り
≪体操教室≫・・・約8,000円
■コナミスポーツクラブ本店西宮アネックス
http://information.konamisportsclub.jp/004064/charge.html
◎体験レッスン有り
≪ピアノ≫・・・約5,000円~7,000円
ピアノ教室の月謝に通い、さらにピアノを購入する場合は新品のグランドピアノであれば、最低約180万円、中古で約70万円かかります。
アップライトピアノはグランドピアノほどの響きは持ちませんが、軽量化されたピアノで、新品で70万円、中古で30万円ぐらいとなっています。(※ヤマハピアノの参考価格)
■ヤマハ音楽教室
https://www.yamaha-ongaku.com/music-school/
◎無料体験レッスン有り
≪書道≫・・・約3,000円~4.000円
■公文書写
◎無料体験レッスン有り
2-3. 習い事の出費を抑える2つのポイント
人気の習い事を紹介しましたが、無駄な出費を抑えるために大切なポイントを2点お伝えしたいと思います。
1.「無料体験レッスン」を受けて、向き不向きを確認すること
初めての習い事は、子供がすぐにやめてしまうのではないか等、不安になるものです。
ほとんどのスクールが「無料体験レッスン」を設けていますので、実際に参加して子供の反応を確かめてから入会されることをお勧めします。
もし、子供に合っていない内容であれば申し込む必要もなく、無駄な出費をすることもありません。
2. 幅広いコースが選べるスクールを選ぶこと。
自分の子供の適正は体験させて初めてわかることが多いのではないでしょうか。
スクール選びでは、カリキュラムが充実し、様々なコースを設けているスクールを選ぶようにしましょう。
例えば、「コナミスポーツクラブ」の4カ月~2歳半の水泳教室は体操教室と2つのコースを併用して利用できて月8,964円です。
さらに回数も無制限になっていて、体調に合わせて無理なく通えるなど良心的なサービスを提供しているスクールといえるでしょう。
2-4. 塾費用・家庭教師費用の目安
塾費用や家庭教師費用を1年間に実際どれぐらい払っているのでしょうか?
小学校から高校までの学習塾と家庭教師の平均費用を見ていきましょう。
小学校
出典:株式会社JSコーポレーション調査データ
小学校では学習塾の費用は1年生から6年生の平均が私立は公立の約4倍も費用がかかっています。
また、家庭教師代は私立は公立の2.2倍の費用がかかっています。
上の表には載っていませんが、公立で学習塾に支払う費用が0円という家庭は約64%、私立では約33%となっています。
中学校
出典:株式会社JSコーポレーション調査データ
中学校は、幼稚園、小学校、高校に比べると私立よりも公立の方が学習塾にかける費用が高くなる傾向があります。
公立で学習塾に支払う費用が0円という家庭は約29.9%、私立では46.3%となり、小学校とは逆の結果になっています。
高校
出典:株式会社JSコーポレーション調査データ
高校では、公立、私立ともに家庭教師よりも学習塾にかける費用が多いことがわかります。
また、大学受験のために塾・予備校の費用は年間30万~100万かかります。
3章 子供の教育資金の貯金方法
最後に子供の教育資金を貯める方法をお伝えします。
3-1. 目標500万円貯める4つのコツ
教育資金で一番かかる時期は、大学進学費用です。
一般的に大学入学時期に500万円の貯金は必要だと言われいます。
まず、一般的に多くの家庭の貯蓄皆本となる国の児童手当と学資保険について、触れながら賢く貯める貯金方法のコツ4つをご紹介します。
コツ1. 出産したらすぐに貯金を始める
子供が生まれたらすぐに貯金を始め、高校卒業までは貯金に手をつけず、地道に貯金していくことがラクな方法です。
【児童手当を使わず貯める】約200万
児童手当とは、実際に児童手当がもらえる児童手当の対象者は児童手当の対象となるのは、日本国内に住む0歳以上から中学卒業まで(15歳に到達してから最初の年度末(3月31日)まで)子どものいる親がもらえる手当です。
※平成24年6月から所得制限が設けられています。
内閣府ホームページ: https://www8.cao.go.jp/shoushi/jidouteate/ippan.html
【学資保険に加入する】
大学入学時に500万円必要として、児童手当で200万円貯めるとすると、残り300万円を貯める必要があります。
学資保険とは、子供の入学時や進学時に祝金や満期保険金を受け取ることができる教育資金を準備するための貯蓄型の保険です。
学資保険に入るタイミングは早ければ早いほど良いと言われています。
理由は満期までの期間が長くなるため月々の負担を抑えることができるからです。
200万円を18歳まで貯めるとすると月々の掛け金が1万円~1万5千円が多いようです。
300万円だと、掛け金が2万円ぐらいになります。
無理をしない範囲では、学資保険で200万円貯金をすることを目標にしましょう。
◆加入時期
学資保険の多くは出産前、妊娠中の段階から入ることができます。
出産140日前から加入が可能とする保険会社が多いです。
◆加入年齢
0~3歳、0~6歳など保険会社によって年齢制限が設けられています。
コツ2. 小学生の期間に貯める
進学祝いやお年玉も、全額を使わずに、例えば2割を子供に渡して、残りを貯めるなどといったルールを決めておきましょう。
また、学資保険で月々2万かけれない場合は、大学進学準備金はあと、100万円貯める必要があります。
高校卒業までの18年間で100万円貯めるには、月々約5000円の貯金が目標になります。
5000円なら、工夫していけば無理なく貯まりそうですね。
コツ3. 習い事は月の収入に対して4%~5%に抑える
周りが習い事しているからと安易に習い事に出費すると、老後資金も食いつぶすことがあります。
月の収入に対して4%~5%ぐらいで、習い事は好きなことを一つぐらいで十分だと思います。
例えば、月収25万円なら1万円~1万2500円以内というのが目安です。
コツ4. 中学生卒業までに一定額の貯金額を目標にする
高校にはいると塾代がかさみ貯めにくくなるため、中学卒業までに一定額を貯めるようにしましょう。
※高校まで公立で大学進学を予定している場合
目標貯金額 ⇒ 中学卒業までに300万円
※高校から私立で大学進学を予定している場合
目標貯金額 ⇒ 中学卒業までに300万円~500万円
まとめ
子供の教育費について解説しましたが、いかがでしょうか。
子どもにかかる教育費は、どのように進学していくかによって大きく変わってきます。
習い事をさせることでさらに費用も増えることになります。
教育費に関してはしっかりと目標を持ち、計画的に準備しておくことが大切です。
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